小学生に英語をどう教える?自宅でできる教え方を解説!
小学生の高学年はすでに英語が授業に組み込まれ、日本の英語教育が変わってきてはいます。
と言っても、僕は、小学生から英語をしたからと言って、何かが大きく変わることはないと思っています。
また、よく英語よりもまず、日本語だろう、という議論も尽きませんが、それもどちらが先ということではなく、どちらも普通に学べばいいと思います。
要は子供たちが英語を学ぶことに対してどのような反応をしているかということが大切だと思います。もちろん、現場の小学校の先生は大変だと思いますが。
基本的に、英語だろうが、日本語だろうが、子どもたちはコミュニケーションをとるのが好きです。
そういう意味では、英語に触れながら、友達や先生とやり取りできるということは、小学校で英語を学ぶ最大のメリットだと思います。
子どもたちの反応は悪くはないようです。「英語が楽しい」と感じている生徒は多いようです。
ただ、どうしてもまだまだ小学校の英語の専任の教員が少ないですから、学校間で差が出るのはやむを得ないと言えます。
また、お家の方の中には、やはり、英語の家庭学習はどうしたらいいのか?と悩んでいる方も少なくないようです。
結果的に塾や英会話教室に通わせるケースも多いようですが、できれば、お金をかけずに自宅で英語の学習ができたらいいですよね?
今は、いろいろな習い事がありますから、欲張りすぎて子どもが忙しくなりすぎるのは本末転倒です。
ここでは、お金をかけずに誰でもできる小学生の英語の自宅での教え方を解説していきます。
もちろん、英語が苦手だった親御さんでもできる超シンプルだけど、後々の英語学習に非常に役立つ方法を教えます。
まずは音を学ばせよう【フォニックスとは?】
小学生の英語を自宅で学習させてたい、自宅でお家の方が教えたいということであれば、まずはこれしかないと思っています。
それが「フォニックス」です。
フォニックスというのは、「つづりと発音の間の規則性を用いて、英語の読み方を学ぶ学習方法」です。
例えば、日本語のひらがなやカタカナを考えてみてください。
「あ・い・う・え・お・か・き・・・・」
では、これをどう読みますか?
「あなた」
なんか変な質問になっちゃいましたけど「あなた」ですよね。
文字通りですよね。
次に、アルファベットを考えてください。
「A(エイ)・B(ビー)・C(スィー)・D(ディー)・E(イー)・・・・・」
では、これはどう発音しますか?
「book」
「ビー・オゥ・オゥ・ケイ」ではないですよね。
「ブック」です。
違いがお分かりいただけたでしょうか?
日本語のひらがなは文字通りだったのに対して、英語はアルファベットの読み方と単語になった時の読み方が異なるのです。
さらにローマ字読みとも異なります。
ローマ字読みで「book」を発音すると「ボーク」になってしまいます。
英語では ‘oo’ というつづりが「ウッ」という読み方になるんです。
つづりの組み合わせによって、発音が決められているというのが英語のフォニックスなんです。
このように英語のつづりと発音の関係性を学習するのが「フォニックス」です。
フォニックスに関してはこちらの記事で表を使って、分かりやすく解説していますので、確認してみてください。
実は、このフォニックス、英語を学ぶうえでとても大切なのに、なぜか学校の授業で習わないことが多いのです。
おそらく、小学生のお父さんお母さん世代であれば、フォニックスを知らないという方は多いのではないでしょうか?
ローマ字は習っても、結局、英語の発音とは異なります。
それなら、はじめから英語のフォニックスをしっかり学んだほうが後々にも必ず役立つのですが・・・
小学生がフォニックスを学ぶことのメリットは
・スペルと発音の関係を学ぶので、英単語のつづりと読み方を丸暗記する必要がなくなる。
・正しい英語の発音をはじめから学べるので、英語の発音がよくなり、自信を持てる
・英語の発音を学ぶことによって、英語を聞き取る力も向上する
・難易度が低いので、英語が苦手な親御さんでも一緒に楽しめる
小学生は小難しいことはやる必要はありません。
まず、フォニックスを学べば、発音できることが楽しさにつながります。
発音が上手になるので、自分の英語に自信が持てるようになります。
そうすると、もっと難しいことに自分からチャレンジするようになります。
まず、親子で楽しくトライしてみることをおすすめします!
フォニックスの教え方
では、どのようにフォニックスを教えたらいいかを説明しますね。
まず、これを読んでくださっているのは、小学生の親御さんで、自宅で英語の勉強をお子さんにさせたいけど、どうしたらよいかわからない。
子どもに英語を教えようにも、自分が苦手で学生時代から、まったく英語に触れていない。
こういった方々だと思います。
フォニックスを小学生のお子さんに教えるのに、難しいことは何もありませんので、心配せずにチャレンジしてください。
親子で一緒に練習しよう
「教え方」というより、「親子で一緒に練習する」という考えを大事にしてください。
子どもたちは、教えられるよりも、親が一緒になって取り組む姿に喜びを覚え、やる気が出てきます。
そして、何より親子双方が楽しめます。
学習の初期段階はどんな教科であっても「楽しい」「やってみたい」と思わせることが大切です。
『あいうえおフォニックス』公式サイトを活用しよう
フォニックス学習のサイトや動画、アプリなど、数多くのものが存在します。
それぞれ、一長一短という感じなのですが、僕が実際に利用して中で、最もシンプルで学習しやすいと感じたのが、この『あいうえおフォニックス』です。
他にも良いものはあるのですが、小学生が継続的に学習するうえで、選ぶ基準は次の通りです。
・シンプルで使いやすい
・説明がわかりやすい
・動画が長過ぎない
・内容が楽しくて継続しやすい
これらのポイントをすべてクリアしているのが、『あいうえおフォニックス』なのです。
『あいうえおフォニックス』は人気のサイトで、フォニックスを日本人が学習しやすいよう、ひらがなで覚えられるように考案されました。
YouTubeの「あいうえおフォニックス」は、チャンネル登録者数が13万人を突破するほどの人気です。
ゆる~い感じのキャラクターがフォニックスを教えてくれるのですが、内容はしっかりしています。
大人が英語の発音を学習するとしても、僕ならこれを迷わずおすすめします。
公式サイトに使い方も書いてはありますが、親子での活用法を紹介していきます。
動画を見て親子一緒に真似をして発音練習するだけ
『あいうえおフォニックス』公式サイトには、そのつづりに対して、それぞれに動画があります。つづりをクリックするとそれに対応した動画に飛ぶようにできています。
その動画の中でそれぞれの発音の説明と練習を、癒し系のキャラクターが、ゆる~く教えてくれます。
しかし、説明は難しいことを非常にシンプルに的を得た解説をしていますし、発音練習もしっかりできます。
また、動画の長さがちょうどよく、どれも2分くらいにまとめられています。
その動画を見ながら、真似をして発音練習するだけです。
できれば親子で一緒に発音練習してくださいね。
そして、動画の下のほうに下の画像のような単語が並んでいます。
ここには、動画で学んだフォニックスで扱われたつづりを含んだ英単語が並んでいます。
それぞれの単語をクリックするとそれぞれの単語を発音してくれます。
ここをしっかり活用してください。
これらはフォニックスを意識して練習することに意味がありますからね!
どうしても英単語を見ると意味をまず覚えようとしてしまいますが、まずは発音、フォニックスです。
音声の発音を真似をして、同じように発音してくださいね。
ぜひ、イラストを見ながら、発音練習してください。
何回か繰り返していると、発音はもちろん、意味、それからスペルが自然と頭に入っていくのを実感できるでしょう。
一日に動画一つと、それに関する英単語の発音練習に取り組む。
そこから始めてみるとよいでしょう。10分~15分もあれば、十分です。余裕が出てきたら2つにしてみたりして増やしていくとよいでしょう。
でも、無理やりはだめですよ。一つずつでも十分ですからね。
理解を深め、さらに定着を図るなら
上記のように、動画を見ながらの発音練習と、英単語を使った発音練習をしていくだけでも、かなりの上達が見込めます。
それでも、もう少し説明が欲しい、英文を使っての練習もしたいという人には、次の書籍をおすすめします。
『あいうえおフォニックス 英語の母音をひらがな5つで完全攻略!』
こちらの書籍は、公式サイトの動画よりも、もう少し詳しい説明が載っていたり、発音するときの口や舌の使い方などが、イラストで分かりやすく書かれています。
また、英単語だけでなく、例文を使って練習することができます。
基本は公式サイトで練習して、親御さんが書籍を読んでみて、お子さんの状況に合わせて、公式サイトと書籍を併用して学習するというやり方もよいと思います。
気をつけていただきたいのは、欲張らない、慌てないということです。
お子さんが楽しく学習していいて、もっとレベルを上げたいと思っているなら、取り組むレベルを上げてあげてくださいね。
【まとめ】『あいうえおフォニックス』を活用した学習のやり方
学習方法をまとめておきましょう。
1.動画を見て解説を聞き、真似をして発音してみる
2.動画下の英単語を発音練習する
《意識すること》
・真似をして発音
・イラストを見て発音
・つづりを意識して発音
・3~5回繰り返せば理想的
(1回でもOK)
3.可能なら親御さんが書籍を読む
(可能であればです)
お子さんが上の1と2だけでは物足りなさそうなら、書籍も読ませてあげてください。
以上です!思ったより簡単そうですよね。
単純そうですけど、実はフォニックスには英語学習のいろんな要素が含まれています。
これを小学校のうちにできたら、その先に思わぬ効果が表れてくると思います。
ぜひ、お家の人も一緒になって楽しんで練習してくださいね。
教え方よりも一緒に楽しむ環境が大事
小学生への英語の教え方として、「フォニックス」を取り上げてきましたが、フォニックスの良いところは「教える必要がない」ということなんです。
勉強となると、自宅でお子さんにどうやって教えようか?ということに頭を悩ませ、結局、教えられないから、塾や英会話に通わせようとなります。
それが悪いということもないのですが、英語学習において小学生の段階でやっておくのとそうでないのとで、後々に大きな差になるのが、発音です。
そして、フォニックスは大してお金をかけることなく自宅で親子で取り組めることなのです。
学校教育の中で、あまり取り上げられないがために、一般に知っている人が思ったより少ないのが現状かもしれません。
英語圏の国では小学生の時にフォニックスを学習するようです。ということは、日本でも、小学校のうちに学ぶべきものと考えてよいと思います。
そして、それを親子で一緒に楽しんで学べたら、お子さんの英語学習へのモチベーションが上がらないわけがないですよね。
言語習得において、次のような研究結果があります。
音声や映像のみで言語に触れても、あまり上達は見られない。
人間が直接、話しかけている言語は上達を見せる。
これは幼児期の子どもを対象にした研究ですので、小学生の子どもには当てはまらないかもしれません。
しかし、いくらかは関係していると思います。
大人でも、動画や音声教材で何かを学ぶより、対面で顔を合わせての講義などのほうが頭に入ってきませんか?
幼ければ幼いほど、その度合いは強いのだと思いますが、歳が進んでいってもその要素は残っているはずです。
ですから、フォニックスを動画や音声を使って学習するのですが、そこに親御さんとの関りが加わることによって、その効果はぐっと強まると思われます。
「教えるのではなく、ともに楽しく学ぶ」という姿勢でフォニックスに挑戦してみてくださいね。
無理強いはせず、もっと学びたいという芽は摘まず
小学校の授業に英語が入ってきたわけですから、これからは英語が必要な世の中になるという発想は理解できます。
ですから、早い時期から、子どもたちに英語を学ばせたいと考える親御さんも多いと思います。
ただ、逆に考えれば、今まではなかったものを学校の授業でやるようになっているわけですから、お家のほうで焦る必要はないということです。
本当に必要最低限のものに継続的に取り組めるようにしておけば、十分だということです。
それが「フォニックス」なんですね。
小学校の英語学習において大事なのは、外国語を使ってコミュニケーションをとることの楽しさを覚えることです。
その部分は、基本的には学校である程度取り組まれていると思います。
ですから、ご自宅で取り組むとしたら、その土台の部分、つまりフォニックス、発音です。
英語学習で一番伸びるための要素は「発音」であると言われます。
英語の発音がうまくなることによって、自信を持つんです。
自宅での英語学習は、勉強として子どもに強要するものではなく、一日の「楽しみ」になれば何よりです。
楽しくできれば、継続することができます
継続できれば上達します
上達すれば、もっと難しいものに挑戦しようとします
その状態になれば、子どもの学力なんて放っておいても伸びていきます。
その状態になって、お子さんが英文法のことをもっと知りたいと思ったり、英語の本を読みたいと思ったり、外国人と話しがしたい、英会話を習いたいと思ったりしたら、その環境を整えてあげればよいと思います。
今は日本にいても、自宅にいても、そういった機会を作ることが可能な時代です。
どんどん上を目指していけばよいと思います。
それまでは、強要することなく、楽しさを味合うことが何よりです。
もちろん、お子さんの英語学習を親御さんの英語学習の機会と捉えて、一緒に英語を楽しんでくださいね!