初心者が独学でも継続できる英語の学習方法を解説!
初心者の人や英語の勉強を始めたいけれども何から手をつけてよいかわからない人、また、学生時代に英語の勉強はしたけれど、遠い昔の話になってしまい、どうやり直してよいか困っている人は多いと思います。
でもそのような人たちにとって、昨今の英語ブームはどうでしょうか?「このブームに乗っかって、さあ、頑張ろう!」と思える人はもちろん、いると思います。
でも、「英語は話せなければ意味がない」「日本人はなぜ英語が苦手なのか」「日本人の英語はネイティブには通じない」といった英語学習のハードルを上げる風潮も多いのが実際です。
それらは決して間違ってはいないと思います。
でも、ここでは、
・これから英語の勉強をやってみたいと思っている初心者の方
・英語をやり直したいと思っている社会人の方
・一度は英語学習に挫折した方
・英語学習に行き詰っている方などなど
誰でも「これでいいじゃん!」と思って、気軽に英語の勉強が始められて、楽しく継続していくための学習方法を紹介しています。
英語学習の独学を継続するために絶対に覚えておきたい大切なこと
まず、最初に述べておきますが、英語を勉強していくうえで上達するために最も重要なこと。
それはズバリ、「継続」です。
言ってみれば、何でもそうですよね。何かに取り組もうとしたときにうまくいかない原因の9割は「続かないこと」だと言ってもよいと思います。
何か新しいことをはじめようと固く決心をして、いざ開始!でも・・・
英語学習に限らず、物事を継続するのは簡単ではないですよね。
そこで、実践すれば続く確率がぐっと高まる4つのポイントを紹介します。英語学習以外にも応用できるので、ぜひやってみてください!
英語学習における自分だけの目的・目標を持つこと
これはよく耳にしますよね。でも、分かってはいるけど「目標設定」って言われるとハードル上がりますよね。つまりは、「英語を学習して何に使いたいのか」「どんなことを表現してみたいのか」ということなんです。自分なりでいいんです。
海外旅行に行く、英検~級、TOEIC~点、字幕なしで映画を見たい、などなど何でもいいんです。人によっては、英語を使った仕事をしたい、会社で必要になった、子供と楽しく英会話したいという人もいるかもしれません。
とにかく、自分なりに「~したくて英語の勉強している」というものを一つ持っておいてください。
英語学習を楽しんで継続するためのコツ:三日坊主でもOK!
これ、ものすごく大事です。僕はまさにそうですが、そもそも三日続けるのって、難しくないですか?何か新しいことをやろうと思ったら、一日は勢いでできます。でも二日目の壁って結構高いんですよね。三日続いたら出来すぎです。
だから、「継続」ということばを「やめない」と捉えてみてください。
一日でも途切れることが許せなくなると、継続することが重すぎて、逆に続かないんです。
少し休んでしまう期間があっても、それも良しとしておけば、また再開することができます。
長い目でみて継続しましょう!そうでないと、少し立ち止まると、そこであきらめてまうことが多いと思います。
少しストップしてもまたリスタート、その繰り返しでもいいじゃないですか!やめなければ。
自分が取り組んでいる英語の学習方法に間違いはないという意識を持つ
ゼロから英語の勉強に取り組もうと考えている人には、少し難しいかもしれませんが、それでも覚えておいてほしいのは、英語の学習で大切なのは「続ける」ということでしたね。
今は、非常に多くの情報を得ることもできますし、毎年、様々な英語の学習法や理論が出てきます。それらは、確かに素晴らしいものですし、正しいものだと思います。
でも、英語学習において、もっと大事なのは、「自分がこれをやっていたら楽しい」「これは苦にならない」「これなら続けられる」ということです。そう思えるのなら、それが正しい学習方法です。
では、それで上達するかということになるかと思いますが、当然、上達します!
考えてみてください。どんなに優れた学習方法であっても、自分に合わなくて、あるいは合わせるのが苦になって、続かなかったらそこでストップです。逆に、ゆっくりではあるけれど、楽しんで継続していたら、上達は続いていきます。
だから、初級者も上級者もないんです。勉強のやり方が間違っているとしたら、それは、自分が楽しくもない、合わないやり方をしているときです。
人と比べるのではなく、自分が楽しくて続けられる学習方法を見つけてください。
仲間やサポーターを持つ
独学と言えども、共通の趣味を分かち合える仲間は力強いサポーターになります。成果や悩みを共有したり、英語でのやり取りを楽しんだりすれば、実践を楽しむこともできます。SNS上でたくさんのグループを見つけることもできます。
また最近は、英語コーチやメンターと呼ばれる人を雇って、自分一人では難しい学習を管理してもらったりする人も増えています。費用や相手との相性の問題はありますが、学習に対する強制力が働くというメリットはあります。
困ったときに相談できる仲間やサポートしてくれる存在がいることで、英語学習を楽しく続けられるはずです。
インプットやアウトプットを意識した英語の学習方法
「インプット」「アウトプット」ということばは、最近は英語学習に限らず、よく見聞きします。
「インプット」は「入力」ですから、取り込む、覚えるということです。
「アウトプット」は「出力」ですから、得た知識を出す、使うということです。
「アウトプット」の重要性は、インターネット上でも書籍においても、盛んに表現されていますよね。
「インプット」、「アウトプット」は英語学習においては非常に重要なことなので、これから説明してきます。
英語の習得に大事なのはインプット?アウトプット?
英語学習において重要なのは「インプット」と「アウトプット」のどちらだと思いますか?
これは「両方」です。
英語は「アウトプット」とよく言われています。これも正しいです。それに対して、最近、「インプット」の重要性を説く考え方も出てきました。
知識や技術を習得する過程を考えてもらえば、わかりやすいと思います。何かを身につけようとするとき、まず「覚える」ということをしますよね。
英単語を覚える時を想像してください。
例えば、
“refrigerator”という単語を覚えるとします。
まず、読み方や意味を調べたりしますよね。
カタカナで無理やり書けば、“リフリジレイター”と読みます。
意味は「冷蔵庫」。
難しそうだけど、とても身近なものですね。
そして、その単語を書いたり、声に出したりして覚える。
これが「インプット」です。
そして、
一度覚えたこの単語を、毎日冷蔵庫を目にするたびに、ポツリと発音してみたり、
“I really like this refrigerator.”(この冷蔵庫、ホント気に入ってるんだ)と文を作って言ってみる。
それだけでも「アウトプット」です。
数日繰り返せば、一見難しいそうなこの単語も定着していきます。
もう一つ、別の例をあげますね。
ダンスを覚えようと、人が踊るところをじっくり観察し、振りを覚えます。
この段階では「インプット」です。
そのあと、「さあ、同じように踊って!どうぞ!」と言われたら、踊れますか?
さすがに無理ですよね。
その振りを自分のものにするため、自分の体を動かしながら少しずつ覚えていきますよね。
スポーツなどの場合、見ながら真似をしてみるということをすると思います。
これが、「インプット」と「アウトプット」の両方を同時進行している状態です。
しばらく経って、一人だけで思い出しながらダンスをするという行為(これももちろんアウトプット)を繰り返していくうちに定着していくのです。
さらに、身についたその振りを使って、別の振り付けを考えてみる。これも、まさに「アウトプット」ですね。
英語学習においては
・「インプット 」をたくさんする ➡ 「アウトプット」を繰り返す
・「インプット」しながら同時に「アウトプット」する
このような流れを意識して英語の学習を進めていくことによって、ただ表面的にに覚えるのではなく、「身につける」「使えるようになる」ということにつながっていくのです。
楽しく続けられる英語の学習方法を選ぶことが大切
では、「インプット」と「アウトプット」のどちらを重視して、どのように英語の勉強を進めていけばよいかというと、「自分に合った学習方法」「自分がこれなら楽しく続けられる」という学習方法を選ぶことが大切です。
様々な理論、学術的なデータなどは溢れている世の中です。それらが間違っていないのは確かなのですが、そこにこだわりすぎて、英語学習のハードルを上げてしまっては、「続ける」ことにつながりません。
ですので、こだわりすぎないということです。インプットを大量にすることも重要です。どんどんアウトプットして使っていくことも重要です。
でも、英語の学習を続けていれば、何らかの形でインプットもアウトプットもしているはずですから、「続けられる」自分の心地よい学習方法を見つけることのほうが大切です。
英語を話すのが楽しいという人は、どんどん積極的にそのような機会を作り、楽しんで英語力を上げてほしいです。また、ちょっと会話には自信がないという人でもできることは、たくさんあるものです。
「英語は話さなければ意味がない」ということはもちろんです。
ただ、実際、英文学や英語の読書を趣味にしていて、普段、ほとんど英語を話す機会がないのに、いざ、英語を話す機会になれば、会話力をしっかり持っている人を何人も目にしています。
インプットを大量にしている結果でもあり、本を読むという行為はインプットなのですが、無意識に何らかのアウトプットもしているのかもしれません。やはり、自分の好きなことで英語に触れることが習慣になっているからこそなのだと思います。
どんどん積極的に英語を話す機会を作っていく学習方法が効果的なのは当然ですから、最初は小さな間違いは気にせず、どんどん英語を使うことを意識してください!
逆に、それにはまだ抵抗がある人も、こつこつ英語の本を読んだり、英文法にじっくり向き合ったりする学習方法に楽しみを感じる人も少なくはありません。
とにかく「続けられる」学習方法を意識してみてください。
インプット型の英語学習法は、ずばり「多読」!
まず、インプットを重視した英語の学習方法についてです。インプット型の学習は誰でもスタートしやすい学習方法です。
代表的なものは英単語を覚える、英文法を勉強する、英文を読んでみるといったものです。リスニングは「聞く」という行為自体はインプットです。
ここでおすすめのインプット型の英語学習法は、ずばり「多読」です。つまり、英語の本などをたくさん読むことです。
いきなり英語の本なんて読めるの?と思う人も多いかもしれませんが、やり方を間違えなければ、楽しく続けることができるはずです。多読を続けるためのポイントを述べておきます。
①ストーリーを知っている題材や面白いと思える題材を選ぶ
初心者の方にとってはとても大切なことで、英語が多少理解できなくても、ストーリーを知っているということが手助けになるので、読みやすくなります。
ディズニーものなどで、単語の意味が載っているものもあります。まず、 質はともかく、なんとなくでも英語の本を読んでいるという自分を作りましょう。
もし、読んでいる途中で、面白くないと感じたり、難しすぎると感じたら、思い切って別のものに変えるということもOKです。 続けられるものを楽しんで読むことが一番です。
②自分のレベルより、2段階低いものからはじめる
なぜ2段階かというと、1段階低いレベルだと、実際には自分のレベルと同等か、少し上のレベルを選んでしまう人が多いので、特に最初はぐんとレベルを落としてスタートするのがコツです。
そうすると次の一冊につながる可能性はかなり高くなります。
目安は1ページ開いて、100語あるとしたら、知らない単語が5語以下くらいがよいでしょう。
初心者の方で、なかなかそういう本が見つからないという人は、あまりこだわりすぎずに、できる限りそれに近いもの、あるいは単語の注がついているものを選ぶとよいでしょう。
最初は英語の絵本などでもよいと思います。
とにかく1冊読み切ったという経験が次の1冊につながります。
多読のおすすめ教材をこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。『英語の勉強に役立つおすすめ教材を分野別に紹介!・英語学習おすすめ教材【多読(読み物)編】』
③辞書をできるだけ引かずに読み進む
この学習方法の目的は、たくさんの英語に触れることで英語の学習を継続することなので、読み進めることを妨げる行為をできるだけ減らすことが大切です。
ですので、わからない単語をいちいち調べないで読み進めることが大切です。
調べ癖がついている人は、最初はわからない単語が気になってしまうかもしれません。
どうしても調べたい単語は調べてしまったほうが進みが早いこともあるので、調べることを我慢しすぎる必要もありませんので、自分がスムーズに、気持ちよく読めることを重視してください。
ただ、題材を選ぶ段階で、わからない単語が少ないものを選択していれば、ほとんど調べることなく、スイスイと読み進めることに心地よさを感じることができると思います。
④わからないところで立ち止まらず、全体を読み進み、ストーリーを楽しむ
上記③とも似た内容になりますが、単語だけでなく、文法的な部分も同様です。単語がわかっても意味が分からない部分も出てくるかもしれません。
それも気にせず、「こんな意味かな」と軽く推測するにとどめて、先に進みましょう。
読み終わって、全体的にストーリーを追えていればOKです。気になる部分があれば、チェックしておいて読み終わってから調べるとよいでしょう。
⑤続けるために、3日坊主になっても気にしない
英語の「多読」による学習は「続ける」ことが何より大事ですから、3日坊主になっても気にしないこともポイントです。
少しくらい間が空いても何の問題もありませんので、継続が途切れたとしても、また再開すればよいと思っておくことがとても重要です。
続かない原因は「3日坊主になってしまった自分を責める、続けられることが当然と思うことによって、続かないことがダメなことだと考え、そこであきらめてしまう」ことです。
完璧主義は少しずつ手放したいものですね。
定着には必須!アウトプット型の英語学習法
英語学習においてアウトプットが重要であることは言うまでもありません。
アウトプットというと、英会話を思い浮かべる人が多いと思います。
もちろん、英語をどんどん話すことは、最も効果的な学習方法であることは間違いありません。
でも、その前に、 ここでは独学でできるアウトプット学習法を紹介しておきます。
アウトプット型の英語学習法①【英語で日記】
ライティングも効果的な英語のアウトプット学習方法です。覚えた単語や表現をどんどん使っていくことで定着していきます。
アウトプット学習の中で、「書く」という行為は、じっくり考えながらできるので、はじめやすい学習方法になります。
何を書くかというところで、最も書きやすく毎日取り組めるのが「英語で日記」を書くということです。自然と日常使う表現を書くことになるので、日常会話にも役立っていきます。
参考になる書籍もたくさん出ていますし、「英語手帳」というものも販売されています。
また、英語の日記を書く練習帳なども市販されていますので、ぜひ活用してみてください。
『英語手帳 2020年版』
『英語日記ドリル〔COMPLETE〕/ 自分のことを英語で伝える!基本フレーズ80 合本版(電子書籍)』
長い文章を書く必要はありません。毎日一文ずつでも続けることで、それがだんだんとまとまりのある文章になっていきます。
アウトプット型の英語学習法②【音読】
単純なようですが、実は、手軽でありながらとても効果的な学習方法です。
「音読」は本来、インプットに分類されることが多いのですが、僕は「インプットとアウトプットを同時に行っている」というイメージで捉えています。
文章を目からインプットしながら、発声というアウトプットを行うイメージです。
音読は、目で見た文章を、声に出して読んでいくという簡単な作業のようにみえますが、目にした単語を瞬時に発音できなければ、スラスラ読み進めることはできないという、とても効果的な英語学習法なのです。
「音読」の効果を上げるために、次のようにやってみてください。
・まずは音読のスピードを上げられるように練習
・それがクリアできたら、
1センテンス、あるいはひとかたまりごとに
1回目:文を見ながら音読
2回目:文を見ないで音読
というふうに、これを繰り返していくとインプットとアウトプットが同時にでき、表現の定着につながります。ちなみにこのトレーニングは「リード&ルックアップ」というやつですね。中学校、高校でもよくやったと思います。
アウトプット型の英語学習法③【シャドーイング】
「シャドーイング」という学習方法を聞いたことがありますか?
これは「シャドー」、つまり「影」のように、聞こえた英語を、その音声に重ねて追いかけていくという学習方法です。
リピートするのではなく、音声が聞こえた瞬間から一瞬だけ遅れて追いかけるイメージです。
例えば、
“We should try to speak English.” をシャドーイングするとしたら、最初の”We”が聞こえたら、それ以降、追いかけるようにして続けて最後まで発音していきます。
それぞれの単語がワンテンポ遅れて発音される感じです。
最近、英語学習において非常に効果の高い学習方法であると言われています。
決して新しいものではなく、以前より通訳者など英語の専門家のトレーニング方法としてはメジャーなものでした。
聞き取りながら、スラスラと発音していくわけですから、簡単なトレーニングではありません。
ですが、リスニング力と発話力の両方を鍛えらる、とても効果の高い学習方法です。
簡単なところからはじめて、段階を踏んでやれば、初心の方でも、楽しくトレーニングできますので、次のポイントを意識してトライしましょう!
1.題材はやさしいものを選ぶ
(基本的には何でもいいです。自分が覚えたい日常的な表現の入った対話形式のものでも、興味のあるまとまった文章でもOK。ただし、最初はとにかくやさしめのものです。)
2.慣れていない人は、しっかり普通の音読を繰り返したうえで行う
(スラスラとテキストを見ながら、音読できるところまで練習しましょう)
3.最初は音声だけでは難しいので、文章を見ながらシャドーイング
(聞き取る音が聞こえなくなるので、自分の声は大きすぎないように)
4.ついていけるようになったら、文章を見ないで音声だけでシャドーイング
(1、2回ではうまくいかないのが当たり前。楽しんで繰り返す!)
5.意味は意識せずに、音声だけに集中する
(最初はどうしても意味も考えてしまう人が多いですが、とにかく音声だけに集中です!)
6.シャドーイングしながらも意味、内容がイメージできている状態が目標
(ここまではできなくても大丈夫!できたところまでを評価)
難易度は高いですが、段階を追っていけば、できるようになるので、挑戦してみてください。最初できなくても楽しんで続けてみてください。必ず成果は出るようになります!
参考までに、シャドーイング用の教材も市販されています。
『決定版 英語シャドーイング【改訂新版】』
慣れない人は、こういったシャドーイング用の教材があるとやりやすいかもしれません。1冊やり切れば、リスニング力、スピーキング力ともにかなり上達を感じられるはず!
アウトプット型の英語学習法④【クイックレスポンス】
「クイックレスポンス」というのは、その名の通り、「素早く反応する」 です。
日本語の表現やイラストを見て、その状況を素早く英語で表現する学習法です。
フレーズや表現をどんどん口に出して、会話の瞬発力を鍛えて、英語を使えるようにしていくトレーニングを繰り返していくのです。
このあたりになってくると、英語で表現できるレベルが、かなり上がっていきます。
頭で英文を作るのではなく、考えなくても、自然に口から出てくるようになるまでトレーニングしてください。その意味では、インプット要素も強いトレーニングです。
最初は、必死に覚えようとしてインプットトレーニングになると思います。
それがだんだんと自分の言いたいことを表現するアウトプットへと変化していくようになったら、かなり発話力が進歩していると言えます。
市販の教材でよいものがありますので、紹介しておきます。ぜひ活用してみてください。
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』シリーズ
このシリーズはベストセラーになり、今でも評価の高い教材で、他にも数種類、出版されています。日本語をどんどん英語に直していくことで、瞬発力を高めることができます。
『聞き取ってパッと話せる とっさの英会話トレーニング』
この本は、英語で話しかけられたときに、素早く答える練習ができる内容になっています。音声の英語を聞き取って、その返答の日本語をパッと英訳して話すような作りになっています。
日常会話をイラストも参考にして学習できるようになっているので、場面をイメージしながら、会話の瞬発力を鍛えることができます。
これらを使ってアウトプットトレーニングを繰り返せば、今まで考えすぎて出てこなかった英語がとっさに出てくるのが実感できるようになると思います。
アウトプット型の英語学習法⑤【英会話】
まさにアウトプットと言えるのが「英会話」ですね。
ここでは練習として英会話をするうえでのポイントを紹介しておきましょう。
まず、前述のアウトプット型の英語学習法④【クイックレスポンス】で自分の使える表現が増えてきたら、今度はいよいよ実践です。
可能な人は、英会話スクールやオンライン英会話を利用して、
自分が話したい表現を覚えて(インプット)、それを実際に使ってみる(アウトプット)する場にする
ということが重要です。
ここでは「実践練習」が大切ですので、可能な限り、英語のネイティブスピーカーと話せる機会を得たいところです。
英会話スクールやオンライン英会話、英会話カフェなど、いくつかの選択肢があると思いますが、おすすめは「オンライン英会話」です。
後述の「英会話教室、オンライン英会話を活用した英語の勉強法」で、詳しく述べていますので、ぜひ参考にしてください。とにかくコストパフォーマンスがよいということに尽きます。
ただ何となく聞かれたことに答えるだけのやり方では、相手はあなたのレベルに合わせて、通じる表現しか使ってくれませんし、どうしても通じないと判断されれば、話題を変えたりしてスルーされてしまいます。
つまり、会話のレベルを上げるということにはつながらないのです。
ですので、次のレッスンで自分が話したいこと、練習したい表現をしっかり準備をして、実践の場として活用すれば英会話教室、オンライン英会話の効果がグンと高まります。
自分の表現が伝われば、自信もついていき、次は何を話そうかと楽しみになります。そうやって、使える表現をどんどん増やしていけたらいいですね。
初心者、英語の勉強の仕方がわからない人が独学で上達するための学習方法・順序
英語学習をはじめたばかり、あるいは、これからはじめようとしているけど、何から手をつけたらよいかわからない、という人向けの学習方法を説明していきます。まず順序としては次のように取り組むことをおすすめします。
英語の音を知る ➡ リスニングから音読へ ➡ 最低限の英文法 ➡ 自分だけの英会話帳
この流れが習慣づいてきたら「多読」でインプット量を増やす
ポイントは、初心者の人こそ音から入ったほうがよいということです。
まず英単語、それから文法をやろうとか、いきなり英会話をやろうという人が多いようですが、最初だからこそ、正しい手順で勉強をはじめられやすいという利点をしっかり活用してくださいね。
では、上記の手順を詳しく説明していきますね。
まずアルファベットから:表記と実際の音の違いを知る(フォニックス)
アルファベットといっても、A~Zを覚えろということではありません。
英語の特性として一つ知っておかなければならないことに、アルファベットの読み方(エイ、ビー、シィー・・・)と実際に単語として使われるときの音が異なるということがあります。
例えば、“ball” を「ビー・エイ・エル・エル」とは発音しませんよね。
もちろん「ボール」と発音します。(以下、英語をカタカナで表現するのは限界がありますので、参考程度に捉えてください。)
「アルファベットにはそれぞれ代表の名前がついていて、実際には、~という発音があるんですよ」という感じです。
例)”K” :代表名”ケイ” で、実際の音 “クッ” という感じ。
このようなつづりと発音の間の規則性を用いて、英語の読み方を学ぶ学習方法を「フォニックス」(phonics)といいます。
これに関しては下記の記事で詳しく述べていますので、ぜひ、そちらを参考にしてください。
このフォニックスが、単語を覚えたり、英語を発音するのにとても役立ってきますので、軽くでもよいので、目を通しておいてくださいね。
これから勉強し始めるなら音から入ったほうがよい
初心者の方や、ゼロから英語の勉強をやり直したいという人は、音を意識した英語学習からはじめたほうがよいでしょう。
初心者の方は、上達を妨げる余計な知識やプライドがないと思いますので、本来の英語学習である音を介した学習をはじめやすいと言えます。
いきなり、英文法の問題集などをやったり、単語を大量に覚えようとすると挫折する可能性が高いです。
音を意識した英語学習といっても、いきなり初心者の人がリスニング問題を解いたり、英会話をやるという意味ではなく、英語を発音する楽しさを体感することから入るということです。
単語や英文法が全く必要ないということはありませんので、それらは学習の3割程度にとどめ、7割は耳と口を使った練習をしましょう。
独学で、市販教材を用いるなら、自分の気に入った、やさしめの英文や会話文を題材にします。必ずCDつきや音声がダウンロードできるものを選んでください。
①音声をじっくり2、3回繰り返し聞いてみましょう
②次は、一文ずつ区切って聞き取った英文をリピートしてみましょう。これもある程度できるまで繰り返しましょう。最初は難しく感じると思いますが、繰り返していると必ずできる部分が増えていきます。
③この段階で、ようやく英文を文字で確認してみましょう。聞き取れなかったところを確認してください。
④もう一度英文を聞きましょう。聞き取れなかったところを重点的に、実際にどう発音されているのかを確認しながら聞きましょう。真似して発音しながら聞きましょう。
⑤意味や内容を把握したら、最後にもう一度、仕上げのリピートです。
ここまでくると、かなり音の認識ができていることを実感できるはずです。①②の段階では、いっさい英文の意味などは気にしなくてかまいません。とにかく実際に、どんな発音をしているかということに集中して下さい。
この学習方法は、一見難しそうかもしれませんが、初心者の人こそ試したほうがいい方法です。英語学習がある程度、進んでいる人はどうしても文字からの情報に慣れてしまっている場合があります。
英単語や英文法の知識がまだ少ない人こそ、本来、言語学習で重要な音から入る英語学習法にトライしてほしいです。
次は英文法:最低限の英文法とは?
音声、音読から入ったら次は英文法を押さえておきましょう。
ただ、ここでいう英文法というのは、大学受験でやるような事細かな文法事項を網羅することを指してはいません。日常的な英文を読んだり、書いたりすることのできる最低限の英文法です。
では、最低限の英文法とは具体的にどの程度かというと、中学校で習う程度のもので十分と言えます。
初心者の方がこれから、どんどん英語を身につけていくうえでは、まず中学校レベルの英文法だけ押さえたら、聞き取り、音読、会話、読書などの簡単な実践を楽しむ中で、単語、文法を自然に身につけていくという流れがいいと思います。
中学校レベルの英文法に関する参考書は、たくさん市販されているのですが、中学3年間の文法を1冊に盛り込んでいるため、意外と難しく、取っつきにくいものも多いと感じます。
シンプルで、進めやすい問題集形式のものを選ぶとよいと思います。
おすすめは、
『中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる問題集―英語の4つの力がつく! 』
上記のものがシンプルな問題集で、どんどん進められると思います。最低限の説明が簡潔に書かれているので、とにかく問題をどんどん解き進めていくやり方で十分です。
問題集の説明や解答解説だけでは不十分で、もう少し詳しい解説が欲しい人は、こちらの参考書を並行して利用するとよいでしょう
『中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本―大事なことだけギュッと凝縮! 』
これは先程の問題集の内容を、詳しく説明している参考書になります。
問題集をやってみて、いまいち理解できないという人は、参考にしてみてください。
やさしすぎるかな、と感じるくらいで、あまり時間のかからないものを選ぶのがポイントです。
英文法に関しては、『英語のおすすめ学習方法を分野別に解説!・英文法の学習方法』や『英語の勉強に役立つおすすめ教材を分野別に紹介!・英語学習おすすめ教材【英文法編】』も、ぜひ参考にしてください。
自分だけのオリジナル英会話帳を作ってアウトプットを増やそう
次のステップは、会話を増やすための土台作りです。
まずやることは、「自分が英語で何を話したいか」を考えることです。これは初心者のうちから強く意識してもらいたい部分です。せっかく英語の力がついても、話したいこと、表現したいことがないという人は多いです。
本来、言葉というものは「自己表現の手段」ですから、常に自分が話したいことを持っておくことが大切です。
本や映画で見つけた気に入ったフレーズでもいいでしょう。長い文章である必要はありません。たったワンフレーズでもいいのです。
自分で言いたいことが英語にできなければ、今はインターネット上で英訳してくれる辞書、サイトが見つかります。それらを利用しない手はありません。
下記サイトはインターネット上の辞書で有名ですが、実は翻訳機能もあります。
Weblio翻訳(https://translate.weblio.jp/)
DeepL (https://www.deepl.com/translator)
そして、それらの英文をどんどんストックして自分だけの英会話帳を作ってください。
英会話のフレーズ集などは何種類も販売されていますが、自分が使いたい表現を集めたオリジナルのフレーズ集に勝る教材はどこにもないはずです。
そして、英語を話す機会ができたら、迷わずその中のフレーズを使ってみてください。どんどん使って、自分の言葉にしてください。
興味が持てたら、簡単でストーリーを知っている本を読んでみよう
ここまで、英語学習の初心者や、勉強の仕方がわからない人のための学習の流れを説明してきました。
英語の音を知る ➡ 聞き取りから音読へ ➡ 最低限の英文法 ➡ 自分だけの英会話帳
この順序で進めていければ、かなり力はついていくはずです。
ここからは、もうワンステップ進めていきましょう。
上記の流れがある程度、習慣になってきたら、
「多読」を併用してみましょう。
「多読」でインプット量を増やしていけば、成長が加速するでしょう。
「多読」のやり方は「インプット型の英語学習法は、ずばり多読!」のところで説明していますので参照してください。
また、『英語の勉強に役立つおすすめ教材を分野別に紹介!・英語学習おすすめ教材【多読(読み物)編】』
も参考にしてください。
とにかく簡単なところから始め、楽しめる題材選び、これがすべてです。勉強と捉えないでください。読書を楽しむ、それだけです。
そうやって、インプットを増やして、気づいたら語彙力がついてきて、表現力も上がっているはずです。
「楽しく続ける」、これだけです。
欲張らずスキマ時間でやることからはじめよう
初心者の方の英語学習方法を説明してきましたが、仕事の合間、家事、子育ての合間に英語をやってみよう、やり直してみようという人も多いかと思います。
そうすると、なかなかまとまった時間が取れないことが多いと思います。欲張らずスキマ時間でやれることからやってみることが大事です。
通勤時間や、ちょっとお子さんがお昼寝をしている間、でもすぐ起きちゃうんですよね、そういう時に限って。でも、ほんの数分でもゼロにしなければOKという気持ちでやってみてください。
時にはテキストを開いただけでもOKとしてください。
なかなか思うように進めないこともあるかと思いますが、間が空いてもやめないことです。英語は続けていけば、必ず成果が出ます。自分なりの小さな目標を立てながら、ちょっとずつ、進めていけばいいんです。
独学で一から英語をやり直したい社会人が上達するための学習方法・順序
英語の勉強は、学生時代にそれなりにやったけれども、社会人になってブランクができた、でも、もう一度やり直したいという人も多いかと思います。
ここからは、初心者レベルまではいかないが、もう一度しっかり英語の勉強をやり直したいという人や、会社でTOEICなどの英語の資格試験を受ける必要が出てきたが、学生時代以来、英語の勉強から遠ざかってしまっている人向けです。
やり直し英語はスタートは短期間で一気にやっちゃおう!
この部分を読んでいる方は、一度学生時代に一通りの英語学習や受験勉強などを経験している人がほとんどでしょうから、「やり直し英語」になります。
「やり直し英語」のポイントは「最初は一気にやって軌道に乗せてしまうこと」です。
どちらかというと、受験勉強に近い形でスピードに乗ってやりましょう。
なぜそうするかというと、学生時代にそれなりに英語の勉強を経験している人であれば、新たな勉強ではなく、「思い出す」という作業になるからです。
効率よく短期間で「思い出す」作業をすれば、その後の積み重ねはスムーズになります。
学習の流れは
単語・英文法の復習 ➡ 資格試験などの問題集 ➡ 会話、読書など自分でブラッシュアップしたいこと
このようになります。最初の単語、英文法の復習を一気に短期間でやってしまうことができれば、軌道に乗るでしょう。
やり直し英単語はスピード感が大切
まず、英単語学習です。賛否両論あるところですが、市販の単語集を利用してスピーディーに進めましょう。
ポイントは例文がたくさん載っているような単語集ではなく、英単語と日本語の意味が簡潔に載っていてシンプルなレイアウトのものを選びましょう。
英単語と日本語の意味を機械的に覚えることは賛否両論あるところですが、ここでは「思い出す」のが目的であるということを忘れないでください。機械的にやって覚えられるものは、機械的に覚えてしまいましょう。
レベルはセンター試験レベルと言いたいところですが、センター試験は廃止され、共通テストに変わりました。
ただ、センター試験自体は質、評価ともに高いものでしたし、レベル的には、社会人の方のやり直し英語にはぴったりだと思います。
現在であれば、共通テスト用の教材ということになるでしょうか。
センター試験用の教材は、書店から一気に姿を消しつつありますが、インターネットからはまだまだ購入できますし、中古では格安になっているものたくさんありますので、ぜひ利用してみてください。
おすすめは
『英単語ターゲット1400[5訂版]』
この「英単語ターゲットシリーズ」は受験生には人気の英単語教材ですし、社会人の方が学生の頃も人気のシリーズで、記憶に残っている方も多いはず。
この『英単語ターゲット1400』のおすすめポイントは、「一語一義」主義をとっており、1つの単語について、中心的な意味を1つ大きく載せてしている点です。
やり直し英語や学習の初期段階では、この「一語一義」というのが、とても大切で、これによって、迷いのなく、テンポよく学習できます。
中心的な意味をしっかり覚えることにより、他の意味も関連づけて覚えやすくなったり、文脈の中で意味を推測できるようになっていきます。
レベルも共通テストや私立大をターゲットにしているこの「1400」がやり直し英語には適していると言えます。
ターゲットシリーズには、「英単語ターゲットR」という「R」のついたシリーズがあるのですが、これは英文の中で英単語を覚えるというタイプの教材です。
それ自体は良いものなのですが、やり直し英語では、スピーディーに学習するために、ぜひ「R」のついていない「英単語ターゲット1400」を使用してください。
次に、センター試験廃止に伴って、書店にはすでに置いてないと思いますが、インターネットからは、まだまだ手に入るおすすめの教材も一つ紹介しておきます。
『 英単語FORMULA 1700 』
『英単語FORMULA1700対応CD BOOK』
とにかくシンプルで余計なものがない、単語学習に集中できる構成です。
CDブックは別売りなのですが、テンポの良い音声と単語を3回ずつ練習できるようなドリル形式になっているので、むしろ本冊を使わず、CDブックのみを使うという方法もアリだと思います。
中古でかまわないという人であれば、格安で手に入れることができますので、中古で購入するというのもよい選択です。
やり直し英文法はテキストが重要:一気に読み切れるようなものを
続いて英文法の復習ですが、まず、一気に英文法の参考書を読破しましょう。
とにかく、細かいことにはこだわりすぎずに一冊これと決めたら、それを読み切っちゃいましょう。
そうすれば、ある程度どのようなことを過去に学んだか思い出すことはできますので、あとは学習を進めながら、分からないところが出てきたら、辞書的な役割で使うようにするとよいでしょう。
教材を選ぶ時のポイントです。
どうしてもボリュームのある参考書になるのは仕方ないとして、それでも読んでいて少しでも面白いと思えるものがいいです。読書感覚で読めるのが理想です。
そこでおすすめするのが、
『総合英語FACTBOOKこれからの英文法』
著者の大西泰斗さんといえば『一億人の英文法』で有名ですね。実はこの 『総合英語FACTBOOKこれからの英文法』は『一億人の英文法』をもとに高校生向けに作られたものなのです。
『一億人の英文法』は評判の良い参考書ではあるのですが、人によっては難しいと感じる場合が少なくないのも事実です。
『総合英語FACTBOOKこれからの英文法』 はそんな方にも読みやすくなっており、やり直し学習がはかどるはずです。
資格試験を目標に期間を定めて
英語の勉強をやり直そうと思う方には何かしらの目的があるはずです。
社会人の方がTOEICなどの資格試験を受験するというケースは最近、増えていると思います。そのような方にとっては、その資格試験がそのまま「期限つきの目標」になるため、実は、学習の能率、モチベーションを高めやすいのです。
そうでない方も、ぜひ、~までにTOEICを受験してみるとか、英検を受験してみるなど、期限つきの目標を定めて、やり直し英語学習のスタートを加速させる工夫をしてみてください。
そして、その目標を達成できたら、次は試験にこだわらず、楽しみながら長くつ続けていけるような英語学習に取り組んでみてくださいね。
海外ドラマや映画を利用した英語学習法
英語の映画を字幕なしで見れるようになりたいと思う人は多いですよね。また、英語の学習に映画を利用する人もいると思います。
憧れとは対照的に、非常に難易度が高く挫折する人が多いのが現実です。
では、やらないほうがいいのかというと、やり方に気をつければ、効果的な学習になるのは間違いありません。
英語学習に映画や海外ドラマを使うときの注意点
映画や海外ドラマで使われる英語を聞き取るのは簡単ではありませんので、注意点を述べておきます。
初心者の人がいきなり映画、ドラマの聞き取りをしない。
初心者の人がいきなり、映画やドラマの聞き取りをすると、ネイティブのスピードとスラングを含めた知らない表現のオンパレードで、かなりの高確率で挫折するでしょう。それを機に英語学習そのものが嫌になっては本末転倒ですから避けましょう。
焦らず、段階を踏んで、先に述べた「初心者、英語の勉強の仕方がわからない人が独学で上達するための学習方法・順序」を一通りできたら、挑戦してみるとよいと思います。
映画やドラマは英語の聞き取りではなく、表現を知るために活用する
映画やドラマを使って英語学習を取り組める段階になったら、まず、ディズニー映画などで、ストーリーがわかっているものを使ってみましょう。
そして、聞き取り教材として使うのではなく、英語の表現を知るために活用するということがとても重要です。
英語ではどう表現するのかという視点で、まず英語の字幕を見てしまって、表現を知ってから、聞き取ってみるというやり方がよいでしょう。
詳しくは次の「海外ドラマを使った学習法」を参考にしてみてください。
日常会話には英語の海外ドラマを使った学習法を
まず、自分がどのようなジャンルの英語を聞き取りたいのかを考えてみてください。
例えば、日常会話を聞き取ったり、覚えたりするのに映画を使おうと思っている人が、SFのように非日常を描くような映画を選んだら、どうですか?
ちょっと違うなってなりますよね。
先に映画を選んでもいいんですが、そしたら、その映画の中に出てくるどの場面の、どのフレーズ、どのやり取りを聞き取ったり、使えるようになりたいのかを明確にすることが大切なんですね。
そういう意味で日常会話を学習するには「海外ドラマ」が一番適しています。
なぜドラマかというと、ドラマというのは基本的に日常の風景を描いていて、似たようなシーンが繰り返し出てきます。
しかも、気が向いたときに、いつでも自分の好きなドラマを単発で見るのではなく、1週間に1度放送される連続ドラマを利用するのです。
そうすれば、ストーリーが続いていき、毎回毎回繰り返し使われる表現が出てくるわけです。
したがって、一回分のドラマを題材に学習したことが、次回のドラマで復習できる可能性が高いのです。「積み重ね学習」になるということです。
やり方はこうです。
・まずは英語で一通り雰囲気を楽しんでみる
・気に入ったシーン、やり取りを選び、そこを英語で聞き取って、書き出してみる
・2、3回繰り返して聞き取れない場合は、字幕を見て確認
・意味を吹き替え、辞書、ネットなどで調べる
・ドラマの俳優を真似して音読、覚えるまで練習
以上のことを間の一週間でやってみましょう。最初はたったワンフレーズでもいいんです。やらないよりずーっと効果はあります。慣れてきたら量を増やしていきましょう。
そして、もし覚えたフレーズが次回以降に出てきて聞き取れたら、それはすでに、あなたが使える表現になっています。あとは少しずつそれを積み上げていきましょう。
英語学習におすすめの海外ドラマはこれ
今はインターネットの時代ですから、お気に入りの海外ドラマを探すのは容易になりました。
でも、おすすめしたいのは、「NHKのEテレで週1回放送される海外ドラマ」を使った英語学習法です。
ちなみに今であれば、
超能力ファミリー・サンダーマン・シーズン4』
(Eテレ毎週土曜、午後6時25分~)(2020年8月現在)
が放送されています。
子供に人気ですが、大人も楽しめます。
なぜ、この時代に、通常のテレビ放送の番組をあえて使う必要があるのかを説明します。
・NHKのEテレ、つまり教育番組であるため、子供が楽しめる内容であり、難易度が下がることと、不適切な表現が使われにくい。
・週一回の放送であるため、それに合わせて定期的に学習する強制力が働く。
この二つです。いくらドラマと言えど、英語学習という点から考えると、複雑な大人のドラマより、内容のわかりやすいものが適していると言えます。
それと、今の時代、いつでも好きなものをどこでも見ることができますが、週1回しか放送されないテレビ番組ならどうでしょう?
もちろん、録画はするのですが、一回分ドラマを見たら、次週の放送までに、一週間かけて覚えたいフレーズをノートなどに書き出して練習するという、規則的な英語学習習慣ができあがるというメリットも生まれるのです。
逆に、ネット配信のような動画は、いつでも見れるからこそ、いつまでも見ないという状況になってしまう人が多いのでは?
全部を聞き取る必要はありません。気に入った場面、やり取りを選んで少しずつトライしてみてください。
そして、次の回に、もしそのフレーズが出てきて聞き取ることができれば、大きな自信になります。
毎回、覚えたフレーズが出てくるとは限りませんが、やればやるほど耳に入ってくる表現は増えていくはずです。ぜひストーリーも楽しんで挑戦してみてくださいね。
英語学習初心者にニュースやTEDは有効か
海外ニュースや「TED」は、英語学習にはとても有効なコンテンツといえるでしょう。
これらは、日常の会話ではなく、聞き手に情報を正確に伝えることが目的のものですから、相応のしっかりとした表現が使われています。
海外のニュースや英字新聞はインターネットで見ることができますし、 『CNN ENGLISH EXPRESS(CD付)』というニュース専門局CNNの素材をもとにした英語学習誌も市販されています。
また、英語ニュースを聞いたり、読んだりすることのできる英語学習アプリもたくさん出ています。
「TED」は、無料で、様々な分野の世界中の著名人によるプレゼンテーションを、ウェブ上で視聴することができ、内容的にも興味をそそられるようなものがたくさんあります。
英語学習だけでなく、教養を深めるのにも大いに役立ちます。
「TED」にはスマートフォン向けのアプリ(Android版・iOS版)もあります。
世界各国の字幕を表示できますし、ダウンロードしておけば、気に入ったプレゼンをオフラインで、いつでもどこでも視聴することができます。
ただし、これらも初心者の方にとっては、少しハードルが高いものになります。ドラマ、映画と同様にやり方は注意が必要です。
やはり、「いきなり聞き取り教材として活用はしない」ということがポイントです。
①先に日本語で内容を確認してから
②どのような英語で表現されているのかを確認
③それから英語で聞き取ってみる
④真似して音読してみる
という順番でやれば、挫折することを避けられるでしょう。
だんだんと聞き取れる割合が増えてきたら、順番を逆にして、聞き取りから入ってみるというふうに移行していけばよいと思います。
ここでもやはり、焦らずじっくり楽しんで、ですね。
留学すれば英語が話せるようになるのか
留学をすれば英語が話せるようになると思っている人が多い反面、ここ最近は留学しても英語は話せるようにならないと主張する人も増えてきました。どのような背景があるのでしょう。また、実際に話せるようにはならないのでしょうか。
留学しても英語を話せるようにならないと言われる理由
ここ最近、「留学しても英語は話せるようにならない」という人が増えています。これは「留学しても誰もが英語を話せるようにはならない」ということを意味しているのではありません。
「留学しても英語を話せるようにならない人は多い」
「留学するだけで、誰でも英語を話せるようになるというわけではない」
ということを意味しています。ですので、留学したことによって、しっかり英語が話せるようになった人も当然たくさんいるわけです。
では、話せるようになる人と、ならない人ではどのような違いがあるのでしょうか?
まず、英語が話せるようになる条件として、「実践経験」が挙げられます。
どんなにテキストで勉強したとしても、英語のネイティブを目の前にして、積極的に会話をする経験を増やさなければ、話せるようにはなりません。
英語を聞き取るにしても、教材のCDを聞くのと、ネイティブの英語を聞いたり、聞き返したりする経験がないと、本当のリスニング力は身に付きません。
これらを踏まえると次のようなことの有無で差が生まれてしまうのです。
・自分からネイティブに接しようとしているか?
留学といっても色々なパターンがあります。友人やほかに日本人も含んだプログラムである場合、せっかく留学しているのに、同じ日本人とばかり接して、現地のネイティブスピーカーとは必要最小限の会話しかしない人も多いようです。
また、外国人であっても、ネイティブではなく、ほかの国から留学してきている留学生もいます。
英語を話すのにためらいを持っている同じ境遇の仲間と一緒にいることが心地良いと感じる外国人もいるようです。
・英語オンリーの状態をつくっているか?
せっかく英語圏に行っても、日本人とは日本語で会話する、ひとりになったときに日本語を使う生活に戻ってしまい、 英語漬けになる環境を逃してしまう人も多いようです。
今はインターネットやスマートフォンで日本語の文字や日本の番組をみたりすることはいくらでもできます。
せっかく英語力を上げるために留学するのなら、すべてが英語の環境を自分で作り出す工夫も大事です。
・自分の伝えたいことをしっかり持っているか?
なんとなく英語圏の国で普通に生活していれば、英語を話せるようになるわけではありません。
ネイティブから聞かれたことに対して、どうにか答えるだけで、自分の考えを伝えたり、意見を言ったりする機会を作れない人ももったいないですね。
英語力の前に、「自分の言いたいことを伝える習慣」を積極的に作っていく、これは非常に重要な要素になります。
・英語の勉強をしているか?
これは盲点かもしれませんが、留学をすると学校に通ったりしますから、当然、勉強するのですが、ここでいう英語の勉強というのは、自分でする勉強のことです。
例えば、その日に知った新しい表現を書き留め、翌日にどんどん使ってみるとか、自分の言いたいことを練習しておいて、それを積極的にネイティブに対して使ってみるといったことです。
また、分からないことや、疑問に思うことは積極的にネイティブに質問してみるということも非常に大切です。そうしているうちに会話が自然と生まれ、英語が話せるような環境になっていくのです。
まとめ
要は、英語を話せるような環境を自分から作ろうとしているか、していないかの違いです。
留学するだけなのか、留学を通して英語力を高めに行くのかの違いです。
やはり、誰かがどうにかしてくれるという姿勢では英語は話せるようにはならないということなのですね。
逆に考えれば、留学せずに英語をマスターしている人は、日本にいても英語が話せるようになる環境を自分で作り上げている人なのです。
それでもやっぱり留学は英語習得のための貴重な機会
「留学で英語を話せるようにはならない」という部分について話をしてきましたが、それでも、やっぱり英語圏の国に実際に言って、その文化、価値観、人柄に触れながら、英語を学ぶ機会は何にも代えがたいものだと思います。
ですので、留学を考えている人は、上記のように、どのような心構え、準備をして留学に臨めばよいかを明確にして、「実践経験」を自ら作り出す意識を高めてください。
そうすれば、あなたの留学という経験が、英語を使いこなす自分へときっと導いてくれることでしょう。
英会話教室、オンライン英会話を活用した英語の勉強法
留学と同様、英会話教室、オンライン英会話についても賛否両論あるところです。やはり、これらも、ただ英会話に通う、オンライン英会話を受けるだけでは効果は薄いようです。少し解説していきましょう。
英会話教室に通っても英語が話せるようにならないと言われる理由
英会話に通っても英語が話せないと言われる理由で、よく挙げられるのは、次の二つです。
1.週に1回、あるいは2回くらいで1~2時間では圧倒的に時間が少ない
2. ネイティブの先生が生徒に合わせすぎるため、鍛えるというよりは英会話体験のようになってしまい、上達しない
確かに週1、2回で1時間くらいのレッスンでは、先生も生徒が少しでも英語でコミュニケーションをとれたという実感を残してあげたいと思うはずですから、生徒が答えられるレベルの会話になって、積み上げていくものが作りにくそうですよね。
英会話教室の活用法
では、どのように活用していけばよいかというと、留学のところで説明したことを思い出してください。
・英会話教室に通っていることに満足しない
・自分から積極的に話す、英会話教室を使って、自分で英会話力を上げる
・そのために自分が話したいことを、しっかり準備して、それを実践しに行く
このように、やはり英会話教室に依存するのではなく、自分がそこをうまく利用して、自分で力をつける意識が何より大切です。
また、英会話教室によっては、このようなことを、うまく引き出してくれるスクールももちろんありますので、一概に英会話教室が頼りにならないということではありませんので、お断りしておきます。
英会話教室にこれから通おうという人は、よく中身を聞いて、ただ楽しいだけでなく、自分を鍛えてくれるカリキュラムが組まれているか確認してください。
うまく使えば、ネイティブとの実践練習が非常に効果的であることは確かです。
オンライン英会話は格安で英会話ができる
また、スカイプなどを利用したオンライン英会話は、英会話教室に通うのに比べるとかなり安価でレッスンが受けられるメリットはあります。
オンライン英会話なら、
月5000~10000円くらいで毎日20~30分、マンツーマンで英会話ができるのです。
現在は、さまざまな料金プランが用意されており、回数を抑えれば、相当安く受講できます。
英会話スクールに通うとなると、
マンツーマンであれば、1回のレッスンで4000円くらいかかります。
また、1ヶ月に4回などと回数制限があったり、費用を抑えるにはグループレッスンにする必要があったりします。
コストパフォーマンスを考えれば、オンライン英会話を利用しない手はありません。
オンライン英会話でも同様に、自分の表現したいこと、話したい内容をしっかり準備し、実践の場に活用していくという意識をして取り組むことが重要になってきます。
そうすれば、あなたの英会話力を飛躍的に伸ばす手段となるに違いありません。
資格試験を活用した英語学習
近年、資格試験のスコアが採用や昇進に関わる企業も増えてきました。
また、今後の動向に注視する必要がありますが、大学入試に民間の資格試験を組み込む制度が昨年度、延期にはなりましたが、動きはじめています。
さらには、新型コロナウィルスの影響で、延期にはなりましたが、東京オリンピックに向けた英語熱の高まりから、自分の力試しに資格試験に挑戦する人も増えています。
そんな流れの中、「資格試験の成績と、英語を話す力は別である」といった考え方や、日本では受験者の多い英検やTOEICに否定的な考えがあるのも事実です。
TOEIC満点でも英語を話せないとは言うが・・・
社会人を中心に、大学生以上の人が数多く受験するTOEICについて触れておきます。
まず、TOEICは一般からビジネス向きの内容になっており、英検とは異なり合否ではなく、スコア型のテストになっています。
L&R(リスニング、リーディング)と、S&W(スピーキング、ライティング)の2種類があり、大多数の人が受験しているのがL&Rのほうです。
スコアは990点満点(S&Wは200点満点)になっており、回数を重ねて、自分のスコアの伸びが実感できるところに人気の秘密があるかもしれません。
最近、いろいろなところで「TOEIC満点の人でも英語を全く話せない」という記述を目にします。実際のところどうでしょうか?
確かにTOEIC満点という場合、ほとんどがL&Rのスコアを指している(中にはS&Wも満点という方もいます)ので、スピーキングの要素が入っていません。
したがって、TOEICの問題は解けるが、英語の会話となるとあまりうまくできないという人もいるでしょう。
ただ、リスニング45分100問、リーディング75分100問という、限られた時間内で計200問を解き、満点を取るということは容易にできることではありません。さらには何度も続けて満点を取り続けている達人も存在します。
そのような人達は、今は会話よりもTOEICに面白さを感じ、極めようとしているだけで、その能力を会話学習に向けたら、きっとすぐ話せるようになるでしょう。
結局、人それぞれの英語の楽しみ方があって、それをお互い認め合い、楽しむことこそ、日本人にとっての英語との関わり方であると思います。
もちろん、資格試験には目もくれず、英語を話すのが楽しくて、そこに没頭している人は、その人で素晴らしいと思います。
それぞれの英語学習の目標があって、それは人によっても、同じ人でもその時のステージによって変わってくるものだと思います。大切なのはその目標に向かっている自分だということです。
資格試験に前向きに取り組む人の傾向
それから、資格試験というのは学校や会社で強制的に受験させられる場合もあるかもしれませんが、基本的には無理に受ける必要のないものを、わざわざお金を払って受けているわけです。
つまり、そういう人というのは、自らこつこつと英語の勉強を前向きに取り組める人ですから、英語学習に不可欠の「継続」という習慣のある人であることは確かです。
ですので、資格試験にせよ英会話にせよ、必ず着実に力をつけていくことができるでしょう。自信を持って取り組んでくださいね。
資格試験は目標が立てやすい、自己評価を高めやすい
もう少し、資格試験を受験することのメリットを述べておきます。
資格試験は当然、開催される日時が決まっています。そこに申し込んだ瞬間に、目標と期限が一つできあがります。
よく、まだ力がついてないから、今回は見送ろうという人がいます。そうではなく、とりあえず適当な日時で申し込んでしまってください。
そしたら、その目標に向かって自分が進みはじめますから。いつまでも見送っていると、いつまで経っても学習は進みません。
まず、受けてみて、うまくいかなかったらいかなかったで、また次、受けようとします。不思議なもので、1回目の受験を経験すると2回目以降はスムーズに受けるようになります。
また、少しでもスコアアップしたり、合格を得たりすると自信になり、次へのステップになりやすいです。
英語学習をはじめると、自分の成長を客観的に実感することが難しいことがあります。
資格試験のスコアという目に見える数字が、少しでも自信を与えてくれたり、気を引き締める材料になったりもするのです。
日本の英語教育では話せるようにならない?
よく「日本の英語教育で英語は話せるようにならない」ということを耳にしますね。その結果、小学校で英語を導入したり、英語の授業は英語で、という発想が出たりしています。
何事にも当てはまるのですが、議論の多くは、現場を知らない人が憶測やネット上や書籍などの一部分からの情報を信じ、一生懸命否定していたり、ああしろこうしろと言ってたりするので実際の現場とは隔たりがあるのです。
このことに関しては、20年間の高校英語教師としての経験のある筆者が、述べていきたいと思います。
学校の英語教育批判はもう古い:学校の英語の授業の実際
従来の学校の英語教育は訳読式で話せるようにならないという批判が出はじめて、かなりの年月経っています。
驚くことに、いまだに同じような批判をしている人がいて、よく事情を分からない一般人ならともかく、英語教育に携わる方々の中にもそのような人もわずかながら、いらっしゃるようです。
まず、僕が英語教師として働き始めたころ、20年前くらいには訳読式、つまり英文を日本語に訳していくような授業はまだ、たくさん見受けられました。
ですが、少なくともここ10年間で日本語に訳すという授業をしたことは一回もありませんし、発音や音読などのトレーニング、英語の表現活動が中心でした。
周りの先生方もそうでした。これはいわゆる受験校と言われる、多くの生徒が大学受験をするような学校ではなおさらです。
さらに互いの授業を見せ合い研修し、いかに生徒が英語に興味を持って学習に取り組めるかを日々、研究している先生方もたくさん目にしてきました。
生徒全員が英語を話せるようにするとなると、これは正直言って、その学校によって生徒の事情も違いますし、必ずしも学習に前向きな生徒ばかりではありませんので、何とも言えません。
先生方は幅広い能力層、幅広い意欲の度合いの中で工夫して英語の指導にあたっていることは確かです。
そもそも「学校の英語教育」と「英語が話せるようになる、ならない」ということを直接結びつけること自体、無理があります。
ただ、英語が話せるようになるきっかけと、その土台となる部分は十分、生徒に与えているのが今の英語教育であると考えています。
ですので、学生時代に前向きに学習に取り組んできた人であれば、自分が受けてきた英語教育に自信を持って、堂々と英語に向き合ってもらいたいと思います。
「メンタル・ブロック」という言葉の真意
「英語を話せるようになるには、英語、外国人、間違うことに対するメンタル・ブロックを外すことが大事だ」といわれます。まさにその通りだと思います。
せっかく英語の勉強をして知識はある程度身についているのに、外国人を目の前にすると緊張してしまう、間違ったらどうしよう、通じなかったらどうしようと、はっきり話すことができない。
これこそが、一番の伝わらない理由なのです。間違っていないのに、自信なく話すから伝わらない。逆に、多少間違っているけど、はっきりしゃべっているので、相手がちゃんと理解してくれるというのは典型的な例です。
それから、僕は「もう一つのメンタル・ブロック」があると考えています。
「日本人は英語が苦手」「日本人の英語学習は間違っている」ということを日本人自ら作り出していて、その発想こそが足を引っ張っていると思うのです。
外国人が日本語を勉強するときだって、同じような勉強方法でやっていますよね。でも、自分たちのやり方を自分たちで批判し合っているのは日本人だけかもしれません。
もっと、自分がしていることに自信を持って、楽しみを見出してやりましょう。英語だって、たかが一つの言語なんですから。
(まとめ)英語学習で本当に大切なこと
ここまで英語学習について、一貫して述べてきたことは
・とにかく続けること
・続けるために楽しめることをやること
・続けるために途中休憩があってもよいこと、また再開すればよいということ
・いろんな情報に振り回されず、自分がやっていることは間違っていないと自信を持つこと
・人と比べず、自分に合った教材、ペースで楽しむこと
英語で外国人とコミュニケーションが取れたときのことを思い出してください、思い浮かべてください。
やっぱりうれしくなりますよね。楽しくなりますよね。もっと英語で話したいと思いますよね。その気持ちを大事にしてください。
その一方で、まだまだ会話には自信がない、けれども、どんな形でも英語に触れていることが楽しい。文法の勉強が好きだったり、英語の本を訳しながらじっくり読むのが楽しいという人がいるのも知っています。
英語というと、どうしても、どんどん自己主張をして話さなければいけないという感覚が強いと思うのですが、現代はいろんなコミュニケーションの形があり、それは英語でも同様です。
日本人の奥ゆかしさをもった英語学習もあっていいと思います。
人それぞれが、タイプの異なる他者をお互いに認め合いながら、それぞれのスタイルで英語の学習をしていく。それこそが世界の公用語である英語の本当の学び方ではないかなぁと感じています。
とにかく、今はたくさんの教材や情報商材があります。いろんな情報に振り回され、いろんな教材に手を出してしまい、お金は減り、手をつけていない教材だけが増えていくという悪循環に陥る人も多いのが現実です。
実は、教材が悪いというわけではなく、それをどう使いこなしていけばよいかという部分が抜けているために継続できない人が多いんですね。
僕も、本当のところ、様々な英語教材にお金をかけすぎた人間の一人ですから、そうなってしまう人のことはよくわかります。
どれを信じていいか迷うこともあると思いますが、自分の英語学習の目的に合っていれば、どれも使いようだということを覚えておいてほしいのです。
それぞれに一長一短あります。ですが、それをうまく自分流に使ってあげることによって、その教材の持っている特徴が生きてくるのです。
英語学習はいたってシンプルです。ぜひここで述べてきた英語学習方法を参考に独学での英語学習を楽しんで続けてください。